加藤 康祐
2010.01.27
「人がメディアになる時代」
加藤 康祐 - Experience Transporters / プランナー
ブランディングの仕事をしていると、結局最終的にはブランドの価値がいかにして、「人」に反映されるか、ということに勘所があるように思います。何か同じようなことが、スゴイ勢いで情報の世界にも起こっているな、ということを下記の文章を読んで、まざまざと感じました。
“ソーシャルメディアの拡大によって、インターネット経験の中心がページから人へと変わった。その結果、マーシャル・マクルーハン(Marshall McLuhan)の理論とは逆に、メディアはもはや単なるメッセージではなくなった。従来、言葉や映像、そしてそれらの文脈と意味は恒久的なものと考えれ、それがメディア理論の基盤を成していた。しかしますますリアルタイム性を強める環境においては、コンテンツは人間のアイデンティティに道を譲る。そしてこれまでの文脈分析は動的なソーシャルインタラクションに脇へ押しやられる。” -Seth Goldstein
インターネット広告の未来: メディアはもはやメッセージではない、人がメッセージなのだ
僕はTwitterもTumblrもFlickrもUstreamも、その他多くのWEBサービスに助けられて仕事を回しています。そういうものを以前は「Web 2.0」などと言っていたわけですが、技術的にその後大きな跳躍があったわけでもないのに関わらず、なぜ「ソーシャルメディア」として再び大きな脚光を浴びているのか。色々な考え方があると思いますが、僕は端的に言うと、「新しいメディアが、人の生態を変え始めた」そのことを世界が認識しつつあるからだと思います。
ET Luv.Lab.はインタビューサイトです。ETの独自サービスとしてET withwithに続いてリリースを考えた時に、「人がメディアになる時代」にフォーカスしたものを立ち上げたい、ということで始めてみることにしました。
「人がメディアになる時代」というのは曲解すれば「人がより一層愛される時代」ということになるのかなと。人の興味がより一層人に向くわけですから。なので、愛すべき人に話しを聞いてその人が愛される理由を研究してみよう、そうするとこういう変化の時代に、先達にも同世代にも後進にも、何か面白いモデルを提示できるかも知れない、そんなことを思っています。だからET Luv.Lab.なんです。
ですから今から立ち上げるET Luv.Lab.は、「メディア」を標榜するわけではなくて、あくまで、ETとして(いやむしろ、加藤康祐として)大好きな方に会いに行き、その人をメディアたらしめる所以を紹介する、ささやかなサービス、というように捉えています。
まだまだ、ヒヨッコのET Luv.Lab.ですが、何より取材に行くのが今から楽しみでして、面白い話ができるといいなあと、今からワクワクゾクゾクしているところです。
