古山 隆幸

2013.04.01

「復興のカリキュラム」

古山 隆幸 - 石巻2.0理事 イトナブ代表

古山隆幸さんとは年次がほぼ一緒で、学生時代からWEBの仕事をしていたことも共通で、昨夏、石巻2.0の小泉瑛一君に紹介してもらって以来、UX X Talkというハングアウトイベントを石巻工業高校の生徒さん向けに企画したり、ETの制作の仕事のアウトソース先としてご助力いただいたり、あと普通に「楽しいですねー」と言いながら遊んでもらったり、僕が石巻に行ったり、石巻で何かするにあたって、もっともお世話になっている人の一人です。

2月の頭の石巻行きで、インタビューさせていただくお願いをして、幸運なことに3月末、東北に行く仕事があったので、僕は石巻に留まって、古山さんにイトナブで(やはりイトナブでインタビューしたいじゃないですか)お話をうかがうことができました。古山さんがイトナブで見据えるマイルストン、そして、その更に先にあるもの、僕の周囲にもきちんと伝えておきたいプロジェクトです。

第2回 ISHINOMAKI IT BOOT CAMP

【加藤】せっかくなので、昨日の話からうかがいたいんですけど、第2回 ISHINOMAKI IT BOOT CAMPということだったんですが、あれは元々どういう経緯で始められたんですか?

【古山】第1回のIT BOOT CAMPは去年の夏、3日間行ったんですよ。一番最初の話をすると、石巻ハッカソンというハッカソンイベントをしたいという時に、自分の繋がりで色々話をしてたんですね。そうしたら、それもいいけど、石巻工業高校に行くのであれば、高校生たちにアプリ開発、ハッカソンイベントとは別に、教えるような講習会をしたら面白いんじゃないという話になって。でも、アプリ開発でJavaを教えるの3日間じゃできないよね、というところで、ちょうど良い開発キットがある。Corona SDKという開発キットがある、というのを聞いたんですよ。サンフランシスコのベンチャー企業が作ったSDKなんですけど、それを日本で流行らせようとしているエヴァンジェリストの山本さんという方がいて、その人を紹介してもらったというか、連れてきてもらったんです。Coronaがあるから、それを3日間でやろうというのがきっかけで、学生たちに3日間のIT BOOT CAMPを去年の夏に開催しました。

【古山】IT BOOT CAMPがきっかけで、学生たちって本格的にアプリ開発を始めて、Corona SDKって素晴らしすぎると。1日ないし数時間でアプリを実機転送までできて、サンプルのアプリでも「おお、俺が作ったアプリだ、音が出る!」というのを体験できる。太鼓アプリを作ったりとか、Angry Birdみたいなものもできちゃんですね。そういう自分達が作ったものを、実機で動かせるのがすごい!、というのがスタートでそこから学生たちが独自で自分達で学習して開発が始まっていったんですよ。

【加藤】最初のエンジンに着火するところというか、きっかけ作りというところで、IT BOOT CAMPが始まったんですね。ちなみに、BOOT CAMPというと朝から夜までぶっ続けに近い感じですか?

【古山】そうですね、朝は9時から、夕方18時まで。

【加藤】なんか子供の頃の塾の夏期講習みたいな。

【古山】うんうん、そんな感じです。

【加藤】でも、お休み中にやるわけですよね、BOOT CAMP自体は。

【古山】はい。ちょうど春休みだったんで、その期間中にやってました。第一回目にCorona SDKのエヴァンジェリストの山本さんだったり、Googleの及川さんとか、セカイカメラをやっておられた高橋さん、後は小野さんという同じCoronaの回の方がいたりだとか、後は佐々木さんという会津のG Crewの会社さんや仙台の原さんなど、錚々たるメンバーがいらしてくださいました。そんなメンバーが学生達に教える、開発者の中でも先を行って、面白いことをやっている人達が、しっかり学生たちに教えるという場作りが大切で、ちょっとできるからその人が教える、ではなくて。

【加藤】トップランナーというか。

【古山】そうなんですよ。そういう人に子供達が触発されちゃう。それで一回目が終わって、その間にもJavaの開発イベントやったりしてたのですけど、そろそろもう一回Coronaでやりたいね、という話から、先日の3月25日、26日、石巻工業高校を借りて、第二回を行いました。去年は10人の参加でしたけど、今年は18人ですからね。増えました。あと中学生も3人参加しました。今度、石巻工業高校に進学する子と、偶然自分が出会って、もしやるんだったら来ないかい、という軽いアプローチをしたら、是非行きますということになって3人来てくれたんです。

【加藤】本当にモチベーションが高いですよね。勿論、人によりけりなんだと思うけど、モチベーションが高い子たちが、ちゃんと受けれるプログラムがあるとか、場があるとかってすごい大事ですよね。

【古山】本当そうですよね。多分、何かを欲してるんですよ、若者は。良くも悪くも石巻はそんなに遊ぶ場所が少なくて、都内だったらいっぱい面白いことあるじゃないですか。なのに、こちらだと遊ぶものとか少ない中で、Coronaとかアプリ開発はおもちゃの一つなのかなと。ちょっと難しいかも知れないですけど、それができれば、だって、自分がおもちゃを作るとこもできるおもちゃ、ですからね。

【加藤】そうですよね。

【古山】だからこそ、その子たち、一回のめり込むとどっぷり浸かる、というのがあるのかなあと思います。

【加藤】前に聞いた話で、子供向けに作ったものは子供は楽しくない、っていう話があって、大人向けに作ったもので子供も使えるよね、という辺りが一番楽しい。それこそ赤ちゃんにiPad渡すのとかもそうだと思うんですけど。

イトナブの仕事の作り方

【加藤】知り合いに「高校生がスマホのアプリ開発をしている」というと、実はまだそこが東京や神奈川の人に言っても驚かれるところで、イトナブって都心に行けばあるものが石巻にもある、って話ではないと思っていて、改めてイトナブの説明をしていただきたいんですけど。

【古山】そうですね。イトナブは一番最初立ち上げのきっかけとしては、この被災地、石巻という街に震災後もそうですけど、震災前から産業が少ない街というところがあって、自分自身も石巻高校の時に、本当にこのまま就職しても良いのか、この仕事がしたい、というのがなかったんですね。でも、大体の人はそれで就職してしまうじゃないですか。自分の場合はもやもやしていたところがあって、親のすねをかじってもう4年間、大学に行こうとなったのがきっかけで、WEB系の会社を作って、去年の6月までやっていました。やはり震災前から、震災後もそうなんですけど、ISHINOMAKI 2.0で活動してて、どんどんどんどん街を新しくしていこうという時に、産業を作っていかないと、新しい街の中に産業ないと、人はやっぱり流出していく。

【加藤】回せる仕事がある、ってことですよね。

【古山】特に若い子が残れるような産業を作ることが大切だと考えた時に、自分のやってるITというのはそこに近いことなのかなと。大げさな話、自分も大学で会社作ってやっていたくらいなので、仕事のあるなしに関わらず、どこでも仕事ができる。だから石巻に根付くこともできるんだな、というところでイトナブという、石巻に開発拠点を立ち上げようというのが始まりです。

【古山】最初の目論見として、東京などの受託案件、まずは受託でどんどんどんどん仕事を持って来て、それで雇用促進しながら仕事を回していこうという話で進めていたんです。ただ思いの外、石巻にはデザイナーやエンジニアが少なくて。これはイトナブの事務所を石巻に置いたとしても、結局自分が作業するだけで終わっちゃうなみたいな。それだとただ事務所を置いて一人の人間が仕事するだけで、これって街のためというか、ためになっているのかわからなくなってる時に、じゃあ教育をしていって、石巻に自分が仕事を持って来なくても、他から誰かが持って来た仕事を受ける。そういうようなスキームを作っていくと、面白いんじゃないかと思った時に、教育をするのであれば、大人や自分たちと同じ年代だったら、すぐ仕事になって、2〜3年後にはそういう人達が自立できるかも知れないなと思ったんですけど、若者に教えるという方法が良いのかなと・ITを仕事という観点ではなくて、遊びという観点から教えたいなと思ったんですよ。仕事って面白いから伸びると思うんです。やらなければいけないから伸びる。そういうのを学生のうちから今回のアプリ開発はおもちゃ、遊びとして学んでもらって、面白いから続けていきたい、という流れになれば、石巻に事務所を置いて、若者たちが世界に発信できるようなサービス、コンテンツを生み出していければ、若者が自ずと残るようになるかなと思うんです。

【加藤】やはり唐突に結論を出さないといけない状況になってしまうと、皆じゃあ安牌というか、保守的なところに選択肢が行くと思うんですけど、早い段階から助走距離を取って、その間に、インターンじゃないですけど、助走を取って準備していられれば、もうちょっと幅広く選択肢持てるから、結果、石巻に自分の仕事を作るという選択肢のウエイトも大きくなるかも知れないですよね。

【古山】アプリ開発をメインで教えているんですけど、それって教えていて皆にアプリ開発者になってもらいたいわけじゃなくて、例えばそれが合わない子もいると思うんですよ。じゃあその子には違うきっかけの「種」を渡して、それを育ててもらう。だからこそ、自分はアプリとかITとか、正直なところITにこだわってもないんです。学生たち、若者が、もっと色々なことができる。石巻でも色々なことができるんだ、ということをどんどん紹介していきたいんですよね。街づくりとか、石巻の復興とか言ったら変なんですけど、次の街を作っていくのは、自分たちじゃなくて若者だと思うんです。自分たちはそのための土台を作る、自分たちは目立たなくて良いと思うんです。自分たちは土台で、土とか、石ころでよくて、種を育てるのは若者たち。その若者たちが大人になっていくと、それが土になって、今度はその上にまた木が育ってって続いていくと、良い階層になると思うんです。そういうような気持ちでいつもやってもらいたいというか、教わると教えたくなるんですよね。

【加藤】わかります。わかります。

【古山】よく東京の会社の人とかがセミナーとか行くじゃないですか。セミナーで学んだことを、自分の仕事にしようとして行くじゃないですか。そうじゃなくて、純粋に面白いことを教えてもらったから、「これ面白いから友達に教えよう」、そこなんですよね。

【加藤】そうですよね。それが本当にソーシャルメディアとかで情報に関して行われていることだし、古山さんにも経験してもらいましたけど、ヘンプ編むのとか簡単だから、人にちょっと材料あったら教えようかなあとか。でも、そのテンションなんだと思うんですよ、今の話って。

【古山】そうなんですよ。めっちゃそうですよね、本当に。最近思うのは、イトナブで学生たちにIT教育をしてるとかじゃなくて、実際実は自分は学生たちから教えてもらっていることが実に多くて、かっこよく言うと、忘れてたもの、純粋さとか、さっきも冗談みたいなアプリ見せましたけど、良い意味で馬鹿なんですよ。それを純粋にできちゃう。

【加藤】そうですよね。それを楽しんでいるということですよね。

【古山】そうなんです、それを楽しんでいる。その気持ちって多分自分たちにも昔あったんですよ。それをやっぱり年を重ねるごとに、関係構築だったりとか、周囲の目だったりとかいうところで忘れかけてた。素直にこれが欲しい、やりたい、と思うと走るんですよね。自分たちはこれが欲しいけど、これがあるから、これがあるから、って余計なこと考えちゃいますけど、だから学生たちと触れ合って忘れないようにしていたい、というのがあるのかなって最近思います。学生たちと触れ合っててリアルにそこが素晴らしいなと。

【加藤】なんかやっぱり教育ってそうなのかも知れなくて、人を育てるのとか難しいし、一人の人が一人の人を育てるのとか無理があるけど、なんか中立な立場の人間が、「機会」を作ることはできるじゃないですか。その過程で人が育っていくと良いんだろうし、イトナブの場合は、BOOT CAMPやった後に、例えば東北テック道場みたいに、継続的に通ってフォローして場を作っていくということが機能しているので、そっちも面白いと思いますよね。

【古山】イトナブとしては教育は商売にしたくなくて、正直なところ、本当にコアなメンバーだけ参加してくれれば良いんです。その子達に1年間か2年間、ガッツりやってもらって、すごいエンジニア、面白いエンジニアになれば良いと思うんです。皆にITってこんなもんですよ、と教えて、皆が走れるかというと、多分走らないと思います。だからこそ絞った子たちを、1年間なら1年間、10人をどっぷり教えちゃう、教えちゃうというのでもなくて、一緒に活動する。その子たちの中でも3人か4人、本気でやっていこうという子達が、次に違う子達を集めてやっていくと、最終的に良い広がりになると思うんですよ。自分が常に言ってるのは、10年後、よく10年後なんか待ってられないよ、とかって言いますけど、10年後のIT産業を作る。産業を作るって簡単ではないですし、2〜3年じゃできないと思うんです。だから学生達に自分達が紹介した種を育ててもらう。そういうようなところで、最終的にその子達が戻って来てくれて、そのためには自分は惜しみなく色々なコンテンツ、こんなのもあるこんなのもあるこんなのあると紹介して、好きじゃなかったらいいけど、好きだったらどっぷり来てもらう。色々な種を紹介した中から、自分が選んだ種を育てってもらいたい、という感じですかね。

【加藤】産業ということだと、ちょっと古い時代だと、地方に産業というと、工業誘致して、東京の企業を持って来て、だったと思うんですけど、やっぱり今古山さんがしている話っていうのは、産業をどこかから持って来て石巻の人に働いてもらうというよりも、ここから産業を作っていくという話だと思うので、それは大事なことなんだろうし、時間がかかるんだろうし、という感じはしますよね。

【古山】そうですね。でも、加藤さんもわかると思うんですけど、ITってすごい可能性があるじゃないですか。

【加藤】ありますよね。

【古山】ですよね。なんかこう、パッとしたヒラメキを、すぐサービスにしてみて、この間もFacebookでつぶやいてたんですけど、地方の人が東京に出る。もうそんな時代じゃないと思うんですよ。東京に出てどうするんだよ、海外に出ろと。もし出るんだったら。だから、よく石巻でも一度は東京に行かなきゃというんですけど、東京に行っても変わらない。東京に行くんだったら、もっと大きい世界を見て、挫折して戻って来ても良いですし、成功して戻って来ても良いですし、多分、世界でチャレンジした事ってすごい大きいと思うんですよ。それで戻って来て、また新しい、そこで培った技術を持って、石巻に根ざしてやるとか、世界でこんなことできるなら、石巻でだってできるじゃんと思えて欲しい。場所って「日本」だと思うんですよね。自分達は「石巻」にいるんじゃなくて「日本」にいる。自分も英語もできないですし、IT業界でもまだまだ若いですけど、地球規模でクライアントがいるしターゲットがいるものなので、場所を問わずサービスを作っていける、そういう可能性は本当に秘めていて、地方都市でもできる。地方都市だからこそやっていった方がいいんじゃないかなと思っていて。

【加藤】僕思ったんですけど、仕事を楽しめるようにするとか、仕事を楽しめるようになる、という時に、それは東京でも地方でも変わらないと思うんですけど、同じ場所にいると身が重くなって動きが悪くなるというか。多分人が身軽でいるためには、自分が今持っている仕事が楽しいという状態を常に維持してないと、ずーっと同じ場所に紐づいちゃんですよね。都会に紐づいていればそれで良いか、ということでもないし、地方に紐づいてればそれで良いか、というわけでもないから、もっとどんどん、仕事を楽しみながら身軽にどこでも動き回れるようになれば良いですよね。地理的なことだけじゃなく。

【古山】そうですよね。昨日も山本さんと飲んで話していて。ベンチャー企業を作ろうと。学生のうちに作るからこそリスクがないと。

【加藤】なるほどね。潰しが効くというかね。

【古山】会社を作ることが目的ではないですけど、そういうようなサービスを作っていこう。大げさな話、高校ベンチャーを石巻に、なんで石巻には高校ベンチャー3つもあるのみたいにしたいです。今、構想としては学校ごとに1ベンチャーみたいにして、ITじゃなくても良いのですけど、自分の構想ではアプリ開発の会社が石巻の色々な高校にできて、年に一回は石巻アプリコンテストをするみたいな。

【加藤】いいですね。

【古山】「なんで石巻って学生のアプリ開発者こんなにいるの?」というようなことになっていくと面白くなるかなと思っていて。

イトナ部という部活

【加藤】こないだ島根の方とお話をしたんですけど、島根ってRubyが生まれた場所ってことになってるじゃないですか。島根にITが根付くかということをやっておられた方が、やっぱり一番難しいのは、教育のところに、どうやって落としていくかって部分だとおっしゃってたんですけど、古山さんやってるように、教育の方から最初に始めて行かないと、いくら落とそうと思っても落とせるもんじゃないのかなという感じがしました。

【古山】ああ、そうかも知れないですね。今ちょうど良い感じで、石巻工業高校と一緒にできた、というのがイトナブの大きな起爆剤になったというか、イトナブが工業高校生とうまくできていなかったら、もっとちまちまちまちまやってたと思います。今も鈍行の電車を後ろから頑張って押している感じではあるんですけど。その出会い、阿部先生とか啓先生が柔軟に対応してくれたのもそうですし、圭先生は今年4月からアンデックスさんという会社に1年間研修に行くんです。

【加藤】ああ、そうなんですか!

【古山】そうなんですよ。「もっとやっぱり学ばないと、学生に教えられない」と。今後はやっぱり自分が毎回行くことはできるんですけど、学校の先生がいて、そこで教えられる人がいないと、学生も伸びが悪いだろう、というところで啓先生から良い会社ないですかと相談があって、アンデックスさんという仙台でアプリやWEB系の開発している会社、仙台市とかとも面白いことをやっている会社にうまく話が繋げられて、4月から1年間開発の修行に行きます。そうやって色々な人のサポートを受けてるというのは本当にありがたいですね。

【加藤】僕個人としても古山さんと知り合ってから、なんか具体的に石巻に対してできるかなと頭を使えるようになったというか、多分イトナブのやっていることが一番手伝いやすい気がしたんですね、僕の分野では。勿論、ISHINOMAKI 2.0として色々やっておられますけど。その辺も面白かったし、先々月来た時も、迫田大地さんも児玉哲彦さんも高校生に会えたから、手応えを感じていたみたいだし、ああいうのも逆に言うと、高校生にとっては今までデザインの話をあまり聞いていなかったから、UI / UXの話を聞く良い機会だったんだろうし、迫田さん児玉さんに取っては、石巻に来るってこと自体も機会だったと思うし、後はやっぱり高校生に自分達がUI / UXを教えることの手応えを感じる機会だったと思っていて、なんか機会作りまくればいいんじゃないですかねw。

【古山】そうですよね。本当にそうなんですよね。高校生が色々な大人と出会う、というのが楽しいんですよね。大人も大人で、色々楽しかったし、勉強になったと言ってもらえると嬉しくて、本当に今、「教えるんだ!」「俺が教えてやる!」みたいな人は来ないんですよ。教えに来たんですけど、色々なものを一緒におみやげでもらえた、って言ってくれるとすごい嬉しくて。もっともっと、学生と大人を繋ぎあわせて、高校生にとっては色々な人と出会って、それが最終的にこの人と何かやりたいなとなったら、Facebookっていう良いものがあるじゃないですか。なかなかやっぱりまだ内気というか、自分はよく迫田さんにもちょくちょく連絡取ってる?取れ!取れ!取れ!って言ってるんですけど。

【加藤】ははは!そうかそうか。

【古山】いいんだよ、がめつく行け、みたいな。出会ったが最後だー、って。

【加藤】いや、それ大事ですよね。こないだご飯食べた時も、最初の方、気恥ずかしそうにしてたけど、実際にエンジニアリングとかデザインの話になると、食いつきがすごい良いじゃないですか。やっぱり、自分の好きなことに関しては、ちゃんと情報もらいたいし、まあザッカーバーグとかいますけど、ある種、昔よりロールモデルがわかりにくくなっているというか、業界のヒーローみたいなのって高校生がそんなにたくさん知ってると思えないんですけど、でも実際にはトップデザイナーとかトップエンジニアとか、トップって世の中的に騒がれてなくても、できる人達って世の中にいっぱいいて、そういう人がこういうところに来て、高校生たちが「この人すげえや」って思ったら、その人がロールモデルになりますよね。そういう仕組みがここで作れていけば良いですよね。

【古山】良いですよね。本当に良いですよね。自分も学生とかに頼られると嬉しいじゃないですか。絶対、だからこそがめつく行けとか、出会ったら最後じゃないですけど、食らいついていけ、と言ってます。遠慮してたら進まないし、嫌だったら嫌で離れていくから、楽しんで行けと。

【加藤】その話が古山さんと僕で通じるのって、運動やってたからだと思うんですよ。

【古山】ははは。ああ、そうかも知れないですね。

【加藤】僕が中学生の時に、当時、大学から来ていたバスケ部のコーチがいて、付属の中学だったんで、大学の選手が自分はコーチの方をやるということで、教えてくれるんですけど、「上から受けた恩は上に返せると思うな、下に返せ」って話をされて、それは今でも僕の仕事の基本的なスタンスなんですけど、別に上の人の面倒は全然見ませんとかじゃないですけど、上にはやっぱりがめつく行って、そのかわり、自分の年下というか、後から来る人たちのためにはきちんとしたことをやろうと思うし、もらいっぱなしじゃ逆に高校生だって気持ちが悪いと思うけど、自分達に続く後輩達に続けていければ良いですね。

【古山】そうですね。そうかそうか、そうかも知れないです。すごい今、運動部というキーワードが。

【加藤】イトナ部だしね。

【古山】ああそうだー!そうですね!イトナ部だ!これあの、イトナブの名前の由来の一つにしておきます、後付けでw。

【加藤】足しておいてください!w

【古山】部活動的な勢いです、という。いいなあ今の。すごい共感できる、それ。

新しい年度を迎える

【加藤】良かった良かった。でもあの、古山さんのインタビューなんでw、イトナブの話に戻ると、ここから先どういう風に持って行こうと計画されてますか。特に今、年度の切り替え時期じゃないですか。

【古山】今年は、今年度は石巻工業高校と活動したという年間の事例ができたので、たかだか夏から本格的にやって8ヶ月くらいで、皆がこんなに成長して開発できるようになったんだという感動は覚えていて、だったら4月から、来季ですね、もっとスケジューリングして、そこでどう教えるか。もっと細かくIT BOOT CAMPみたいに講師を呼んで、2ヶ月に1回やっていこうと話していたんですけど、それをどんどん細かくやりながら、石巻工業高校もそうですが、今年はもう一校増やしたいなと。石巻高校であったりとか、石巻商業高校であったりとか、学生の幅というか、学生を教える場所を今年はもう少し広げたいなと思ってます。さっきも言った目論見としては、来年の3月か2月に石巻のアプリコンテストができるくらい、他の学校と連携ができるくらい、今年持って行きたいなと思ってますね。

【古山】そこが根付くと、石巻工業高校だけでも良いんですけど、今使っているCorona SDKというのは、学生達でも教えられるようになるので、こないだのIT BOOT CAMPも講師は中塩君という高校生が講師なんですよ。サポートでエヴァンジェリストの山本さんがいるという形。ちょっと本当にわからないというところだけ、山本さんがやって、基本的に中潮がここはこうだよ、と教えたりとか。それで良いんですよ。

【加藤】それこそ先輩が後輩に教えているという図式ですよね。

【古山】そうなんですよ。1年間やって、それができるということがわかったので、次は最初からCoronaで教えていって、石巻では高校生がほぼほぼアプリ作れるみたいな、というのがどんどん植えついて、そうしたら高校に入り前に覚えたいなという中学生が出てくると思うんですね。そうしたら中学校に教えに行ったりとか。自分は大人に教える気はないというか、大人は自分で学べと。

【加藤】大人用はプログラムもあるしね。

【古山】パソコンもあるし、ネットもあるし、Google先生もいるから、自分で学べと。高校生にはその辺をきちんとサポートしてあげる。やっぱり、環境がなかったりするじゃないですか。親がパソコン買ってくれない、とか。そこは全面的にイトナブがサポートしたい。そうやって進んでいって、色々な人にきっかけの種を渡してあげたい、っていう活動を来年度はやっていこうというところですね。

【加藤】最終的には地方でそういうことができてないところって色々あるんだろうし、それはISHINOMAKI 2.0がやってること全てに関してそうだと思うんですけど、多分、石巻でうまくできなかったら、地方のこれからのプログラムって、綺麗なことを言えても、実効力を発揮していけない、と僕は思っていて、帯びている使命はすごい大きい気がするんで。

【古山】そうですね。でも楽しく。

【加藤】そうです!本当そうしないと続いていきませんから。

【古山】基本、楽しくじゃないと。

【加藤】そうっすそうっす。じゃないと、なんで俺が石巻来てるんだ、って話だし。

【古山】楽しいからですよね。

【加藤】そうそう。それ以上のことないですからね。なので、こっちでも東京でもこれからもお世話になると思いますけど。

【古山】逆にこちらが色々お世話になりっぱなしで。

【加藤】今後とも宜しくお願いします。

【古山】今後とも宜しくお願いします。

1981年5月11日生まれ。石巻2.0理事。イトナブ代表。石巻市出身。 東京の自身のIT系WEB制作会社で活動するかたわら、3.11以降は東京と石巻を行き来する日々を続けながら、母校である石巻工業校においてソフトウェア開発の授業を受け持ち、同時に石巻の誰でもが気軽にITについて学べるイトナブを立ち上げる。

http://ishinomaki2.com/category/project2/itonav/

2016.08.28
渡邊 享子
「トントンカラリと回すサイクル」

石巻に出かけるようになって、何人もの若ものと知り合って来ました。そのうちの一人が渡邊享子さん。震災直後からゼミ生として石巻に入って、この5年間、石巻に住み、石巻に根ざして、街のことに取り組んで来た一人です。 これまでにユ…

2016.08.23
モリジュンヤ
「広義の編集、狭義の編集」

その存在は意識していた、って書くとなんか大袈裟だけれど、フリーランスとして仕事しつつ、気になっていた人の一人がモリジュンヤ君でした。とても筋の良い仕事をする人だなと思って眺めていた。 そんなジュンヤ君と昨年末少ししっかり…

2016.08.18
鵜川 洋明
「水、流るるを、樂しむ」

僕も関わる児童養護施設を退所する若もののための奨学金支援プログラム、カナエールでトレーニングチームのリーダーをしているのが、うーさんこと鵜川洋明さんです。カナエルンジャー(奨学生)とエンパワチーム(社会人ボランティア)が…

2016.01.15
太田 サヤカ
「問うデザイン、問われるデザイン」

以前、ET Luv.Lab.で取材させていただいた、イトナブの古山さんから、僕や仲間内のデザイナーのところを1日ずつ、新入社員を武者修行して回らせたいというご相談をいただいたのが2年前の春のこと。トランク片手に仙台から東…

2015.08.07
井口 拓磨
「聴こえてくる音楽、その風景」

水族館の音楽のデザイン、そんな少し変わった仕事をしている人を、以前中華街で紹介してもらいました。僕はそこでサウンドスケープ、という言葉を初めて教えてもらいました。音のランドスケープ?、なかなか難しそう。 僕は楽器がからき…

2015.06.22
葛原 信太郎
「編集が生むのは、活力」

「あれ、Twitterが似顔絵のアイコンの人ですよね?」久し振りに言われたなと思いました。 仕事仲間の鎌倉オフィスのオープニングパーティで知り合った葛原信太郎君は、アースガーデンというメディアの編集長。ただ、日本の「揺れ…

2015.05.26
小高 朋子
「作り手の担い手」

「仕事の相談があるのですがー」、久し振りにご連絡いただいた小高朋子さん。Facebookで全国津々浦々飛び回っているのは拝見していて、いずれまたお話したい人の一人でした。じっくり腰を据えて話すのは、実は今回の取材がほぼ初…

2015.05.17
網谷 勇気
「カミングアウトが拓くもの」

実行委員として関わっている児童養護施設からの進学を応援する奨学金支援プログラム、カナエールで一緒に仕事することになったのが、網谷勇気さんでした。プロジェクト内では皆ニックネームなので、今回の取材でも「あーみー」と呼んでい…

2014.03.20
中村 優
「旅するレシピ」

中村優さんと出会ったのは、クライアントのレストランでのディナー・パーティの時でした。隣の席にたまたま座っていた優さんとは当然初対面で、ただ、なんか美味しそうに美味しそうなものの話する人だなあと思っていて、でもお互いあんま…

2014.01.01
山本 浩司
「歴史家が紐解くプロジェクト・デザインいまむかし」

浩司君がTEDに出る。そんな話を聞いたのは2年前のことですか。イギリスで歴史家として産業革命時代の経済や商業の歴史を研究する山本さんとは、頻繁には会わずとも、たまに飯を食いながら意見交換する仲です。歴史家という響きとは裏…

2013.12.24
岡崎 研太郎
「アートがもたらす医療現場へのエンパワーメント」

あれは今から数年前のこと。クライアントのご親族にお医者様がおられて、僕に仕事の相談があるとおっしゃる。お医者様からの仕事というので、病院か、学会か、と思いきや、ご相談されたのは「糖尿病劇場」という何ともユニークなプロジェ…

2013.11.03
村上 玲子
「人、そこに在る暮らし、そこを巡るは旅人」

村上玲子さんは、お世話になっている方が開いた懇親会でお話しする機会があって、ただ、ソーシャル・メディアでは繋がりつつも、以降お会いする機会はなく。なんですが、僕があっち行ってると、翌日くらいから玲子さんがそこにいるのをソ…

2013.10.10
茂木 隆宏
「横浜の創造力の舳先に」

横浜在住で自宅勤務であるにもかかわらず、これまで横浜で仕事したのは片手で数えられるほど。ちょうど、この1年くらい、少し横浜で何か行われているのか、ということに興味を持ってから、よく耳にしていた名前が「ノガン」という会社で…

2013.05.20
越水 大輔
「ローカルにコミットする躍動感」

越水大輔さんはフリーランスのWEBデザイナーで、福岡に1年。僕とはちょうど1年ほど前に、ETのWEB経由でお声がけいただき、一度だけ横浜の喫茶店でお話しをしました。彼はその後、福岡に移り住み、僕もちょうど色々な場所と仕事…

2013.04.01
古山 隆幸
「復興のカリキュラム」

古山隆幸さんとは年次がほぼ一緒で、学生時代からWEBの仕事をしていたことも共通で、昨夏、石巻2.0の小泉瑛一君に紹介してもらって以来、UX X Talkというハングアウトイベントを石巻工業高校の生徒さん向けに企画したり、…

2013.03.27
礒貝 日月
「出版ボン・ボヤージュ」

大学のラグビーの後輩に、「加藤さんに、そいつだけは紹介したい、という人間がいるんです」と言われていて、そういうことをその後輩が言うのも珍しいので、ドキドキしながら丸の内に出かけたのが昨年の秋。礒貝日月君とはそれ以来、同じ…

2013.03.20
東 宏樹
「揺れやすさ、というファクト」

昨年末出かけたTEDxKeioSFCで、ちょっと懐かしい顔と再会しました。東君は大学の後輩なんですが、例によって社会人になってからの知り合い。鎌倉でこんなことをやってみたい、みたいな話を酒飲みながら聞かせてもらったりして…

2013.01.29
舟越 奈都子
「アートへのホスピタリティ」

僕が9月に石巻に行ったのは一時画伯というプロジェクトのワークショップのサポートスタッフとしてでした。実は一時画伯に関しては僕はそもそもWEB制作を仕事として請けていて、そういう意味では外部からお手伝いする立場だったのです…

2013.01.11
植村 百合香
「踏み入って、踏み留まって、踏み進める」

「ちっちゃい怪獣連れて行くね」、そう言われてブリッジフォースマイルというNPOに勤めている友達に紹介されたのが、植村百合香さんでした。初対面の時は別に彼女のプロジェクトの詳細を聞くわけでもなく、ただなんとなくこの子、大物…

2012.11.27
坂田 一倫
「Non-Designer UXer」

高校と大学のラグビーの後輩にあたる坂田一倫君。学生の頃からデザインが好きだったようで、ただ、僕とはちょっと違う志向性だったようで。彼の口から、徐々にUXという言葉を聞くようになって、気がつけば、UXの専門家として仕事をす…

2012.11.18
小野 梨奈
「働き方の未来予想図」

ナンパされたシリーズ。今年に入って、Twitterで仕事のお声がけいただいたのが、フリーランス、Webプロデューサーの小野梨奈さん。とは言え、何となく僕も存じ上げていて、お話したところ、共通の友人の話にもなり、行けそうだ…

2012.10.04
北見 友和
「続けることを繋げる、繋げることを続ける」

10年前から上永谷にあったレゲエバー、CRISE。歩いて30分ほどの所に住んでいたのに、僕が知ったのはつい昨年のこと。そこのカウンター越しに知り合ったのが、北見友和さんでした。日本料理を銀座で修行し、数千人規模の屋外ライ…

2012.09.21
山本 泰広
「笑うPMには福来る」

先日、「僕のチームの後輩に酒飲みながら話してもらえませんか?」という、ちょっと風変わりなオファーをくださったのは、ネットサービス企業でプロジェクト・マネージャーをしている山本泰広さん。同じ横浜市民ということもあり、飲みの…

2012.09.15
marico
「モノを作る、場を作る、時間を作る」

男ですし、そんなにアクセサリーとかは持ってないのですが、maricoさんにオーダーしたグラスループは今も愛用しています。maricoさんとは友人に紹介された社会人サークルみたいなところで知り合って、だから5年ほど前でしょ…

2012.07.01
中村 こども
「楽しかったら重くないんだ」

「すいません、ピントが合ってませんでした。。。」そんなET Luv.Lab.始まって以来の大失態を犯してしまったのが、今回の中村こどもさんへの取材です。実は僕は中村さんにレンズを一本お借りしていて、だから、そのレンズを借…

2012.04.14
黒田 和宏
「企業と個人を結ぶもの」

まだ僕が学生時代にデザイン会社の仕事をパートタイムのスタッフとして手伝っていた頃のこと(別に出社とかなかったけど)。その僕を手伝ってくれていたのが同じSFCに在籍していた1年下の黒田和宏君でした。そこでの仕事が終わって、…

2012.03.29
景山 泰考
「ロジックを調律する男」

「やーまん」「やーまん」「やーまん」と本当に知り合ったその日からべったりお世話になっているのが景山君こと、「やーまん」です。お互い何かを説明する時に、いきなり結論を持ち出してもきちんとコミュニケーションが取れる、という意…

2012.03.26
浜本 階生
「ソーシャルグラフとアルゴリズムが導く行方」

Blogopolisを知っていますか。10人に見せると10人が「スゲー!」という、僕の経験の中でも類まれなサービスです。それを作っている個人と知り合える!と聞いて、お邪魔した用賀エンジニア焼肉会が浜本さんとの出会いでした…

2012.03.08
小泉 瑛一
「On the frontline」

小泉君と僕の関係性を説明するに、横浜の飲み仲間です、以上の説明がないのですが、彼が横浜国立大学の建築学生の時に、ひょんなことから知り合って、せっかく地元の若者なので、色々な会に連れて行って、なんか面白いことになればいいな…

2012.02.21
大嶋 英幹 / 水口 一
「デザインに人の温かみが降りてゆく」

僕が鎌倉でお世話になっている代理人の方が「面白い人達に会いましたよ」とある日おっしゃった。あの時「じゃあ、紹介してください」、その一言が言えなかったら、きっと僕が「はせのわ」に携わることはなかったでしょう。 鎌倉にあるツ…

2011.11.12
畠山 千春
「見えやすくする、触れやすくする、慈しみやすくする」

僕をして、エコ、という言葉を誰も想起し得ないと思いますが、随分前に、green drinks Tokyoというパーティにうかがった際にご紹介いただいたのが、当時グリーンズでインターン中の畠山さんでした。ちょうど就職活動の…

2011.10.21
松村 太郎
「その境界を超えてゆけ」

2007年3月、kosukekato.comの読者から一通のメールが届きました。「ブログでナンパした」「ブログでナンパされた」という話は、どこかしこでしている話ではあるのですが、実は中学と大学の後輩であった松村太郎君と知…

2011.06.14
徳本 昌大
「コミュニケーションの今」

僕がいつもと少し毛色の違うプロジェクトにアサインしていただいた時に、そのプロジェクトでお世話になったのが、「ソーシャルおじさん」こと徳本昌大さんでした。お仕事の合間にET Luv.Lab.のことをお話ししましたところ、快…

2011.04.12
すわ だいすけ
「Still Together」

3月11日、地震がありました。今も余震や原発事故など、予断は許さない状況ではあると思います。いつまでも休眠させずに、ET Luv.Lab.も動かしたい、でも地震の後に、その話を避けて通らず、でもET Luv.Lab.らし…

2011.03.04
迫田 大地
「人と情報のパッシング・ポイント」

WEBデザイナーの迫田大地さんと付き合いだしたのは遂最近。実はこういう仕事をしている癖にWEBデザイナーの知り合いってとても少ないんです。しかし話してみると、同じ80年生まれということもあり、WEBの入り口から、仕事に転…

2011.02.19
丸岡 和人
「次代の起業家精神を描く」

丸岡和人君とは、今は無き、「用賀エンジニア焼肉」で何回かご一緒して以来のご縁です。何となくお互いの仕事を知ってはいたし、出身校も一緒だったので、シンパシーは感じていましたけど、よくよく考えれば今回の取材が2人で仕事につい…

2010.12.09
小島 希世子
「火の国の女、肥の国の母」

小島希世子さんとは大学時代の親友で、ともすれば悪友で、お酒を飲みながら20歳前後に議論を交わした朋友です。農業の世界を生業にする数少ない友人で、僕もいつも勉強させてもらってます。 2年前の法人設立の際には、僕もCIやWE…

2010.11.11
原田 均
「社会にコミットするエンジニア」

グラウンドの仲間シリーズ、原田均君は28歳にして既に検索プラットフォームを手掛けるネット企業のCTOで、この夏、僕も会社のWEBサイトを手伝わせてもらいました。原田君の世界を放浪した話、などもかなり面白いのですが、今回は…

2010.10.07
津下本 耕太郎
「関係性の仕掛け人」

津下本耕太郎さんは数年前に共通の客先でお知り合いになって、なかなか興味分野がかぶっていることもあり、同年代ということもあり、気が付けば意気投合していたという、ビジネスとも言い切れない、プライベートとも言い切れない不思議な…

2010.09.25
三橋 ゆか里
「I am a TechDoll.」

後輩が独立したと聞き、会ってみたのが半年前。それからあれよあれよという間に活躍されているのがウェブディレクターでライターの三橋ゆか里さんです。先日もYahoo!ニュースに三橋さんが書いた記事が載っていたらしく、一緒に飲ん…

2010.07.01
須藤 優
「面白い人を拡張する」

形式は違えど、JunkStageというのは、ET Luv.Lab.の良い見本なのだと思うんです。56名のライターを抱え、コラムサイトを運営しつつ、フリーペーパーを出したり、イベントをしたり、新しいサービスも始まるようです…

2010.06.04
松下 弓月
「非日常性への回路」

「今日はお坊さんと食事に行きます」なんて友人に言うとびっくりされるのですが、松下弓月さんは平塚宝善院の副住職であり、超宗派仏教徒によるインターネット寺院、彼岸寺のメンバーでもあり、最近ではUstreamなどでも積極的にイ…

2010.05.15
福山 泰史
「アマプロ混在の時代に思うこと」

同世代で自分よりフリーランサー歴が長い人、と言うと、実はそんなに多くはなかったりするのですが、音楽プロデューサーの福山泰史君は僕より2つ年下。 20歳の時に独立し、それから9年もの間、フリーの音楽プロデューサーとして業界…

2010.03.09
児玉 哲彦
「アーキテクチャからデザインする」

児玉哲彦さんとは母校のOpen Research Forumというイベントでゲリラトークセッションに飛び入り参加させていただいた時に知り合いました。それから何度かゆっくりお話をする機会が持て、僕はビジネス寄り、児玉さんは…

2010.02.25
神谷 真人
「芝居と生きる、芝居を生きる」

3年B組16番加藤康祐、3年B組17番神谷真士。中学のクラスメイトで、出席番号が並びだった神谷君と再会したのは社会人になってからでした。話を聞いてビックリ。「脱サラして舞台俳優をしている」とおっしゃる。ある意味、僕とはフ…

2010.02.23
野口 尚子
「余白を埋める、余白を作る」

各所で話題の僕の似顔絵入り名刺ですが、実は印刷の余白Lab.の野口尚子さんにコーディネートをお願いしたもので、ブラックメタリックの箔押しにグレーのラメ入りの紙がお気に入りで愛用させてもらっています。独立前に知り合いました…

2010.02.09
小林 朋子
「Twitter文化はサロン文化」

サヴォアール・ヴィーヴルって言葉、初めて耳にする方も多いのではないかと思います。鎌倉でサヴォアール・ヴィーヴルサロン、ロザリウムを主宰されている小林朋子さんは、ETの古くからのお客様で、ご家族の皆様にもいつもお世話になっ…

2010.02.05
北山 朝也
「エンジニアリングと幸せの定義」

ET Luv.Lab.記念すべき第一回目ゲストはエンジニアの北山朝也君です。北山君とはグラウンドで一緒に汗を流した仲でもあり、社会人になってからも折々で酒を酌み交わしがてら話をしあう親友です。北山君とは付き合いが長いです…

2010.01.27
加藤 康祐
「人がメディアになる時代」

ブランディングの仕事をしていると、結局最終的にはブランドの価値がいかにして、「人」に反映されるか、ということに勘所があるように思います。何か同じようなことが、スゴイ勢いで情報の世界にも起こっているな、ということを下記の文…